
2000年公開の「グリーンマイル」という映画。
スティーブン・キング原作のこの映画のストーリーの概要は、死刑を宣告され、処刑される日を待つ大男を、この男に人を癒す不思議な力を持つことを気づいた看守が、独自に調べた結果、無実であることに気づき、死刑を逃れさせようとする。
が、大男は「もう、これ以上いやな事を見聞きしたくない」と告げて死刑を受けてしまう。そして、看守は仕事を退き、108歳となって生き続ける。それは死刑囚の奇跡の力でもたらされた、というもの。
死刑囚である大男はその風貌と超越した感受性の高さから誤解されることが多く、数多くの言われなき迫害を受けてきた。
人を癒す力を持つ反面、他人の痛みを共有してしまう力を持つ大男はその過程で、この世の中が陰惨で汚く辛いものだと決定づけ、自ら死を望んでしまう。
作品に登場する誠実な看守、いつも悪だくみをする若い看守は、人の良心と善意、心の裏側にひそむ暗黒面を具現している。
ただ思うのは、「もう、これ以上いやな事を見聞きしたくない」とは思っていても、生きていかなければならないのが人の世である。
自ら命を絶ってしまうのは人間くらいなもの。
高度な知能を持ってしまった動物の悪い習性といってはそれまでだが、生きていりゃ良い事も悪い事もいろんなことはある。
「ああ、またか」「また、同じことだな」と感じることはしょっちゅうある。
だからといって、「もう、これ以上いやな事を見聞きしたくない」と言って絶望することはできない。
そんな出来事には、ときには真正面から対峙し、ときにはうまく避けて生きていく。
そんな感じ。
今日、温泉に行く途中のクルマの中でそんなことを考えた。
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