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2011年05月29日

書評「アフィリエイターのための Web APIプログラミング入門」

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アフィリエイターのための Web APIプログラミング入門

ひさしぶりに書く記事がアフィリエイト関連というのは、約1年前に書いた記事も書評「本気で稼ぐための「アフィリエイト」の真実とノウハウ」』というアフィリエイト関連の記事だったことから何か因縁めいたものを感じるが、書いておきたいことがあるので記すこととする。


紹介する書籍は「アフィリエイターのための Web APIプログラミング入門」という本である。

文字通り、アフィリエイトをやっている人向けのプログラミングの本だ。
昨年の「本気で稼ぐための「アフィリエイト」の真実とノウハウ」の書評でも記したが、アフィリエイトを取り巻く外部環境は急激な変化を続けている。そして、現状を打開するためにプログラミング技術を習得してWebサイトを製作している人が増加傾向にある。

そうした人たちにとっては、この書籍は有効なものとなるだろう。プログラムと言えば高度な技術習得が必要かと思われる向きがあるが、プログラム言語にPHPを選択し、APIを用いてデータを取得して表示するだけのWebサイトを製作する程度なら、実は必要な知識・技術はわずかである。本書は必要最小限の技術+αを記している点において、これまでプログラミングに取り組みつつも挫折した人には有効でかつ、最短でAPIを使用したWebサイトが構築できるようになる。


だが、この本を読んでその通りにやればガッツリ稼げるようになると甘い期待を抱くのは早計である。
プログラミングによる更新自動化サイトは製作できるようにはなれるが、収益を出すためには別の要素が必要だ。

書評「本気で稼ぐための「アフィリエイト」の真実とノウハウ」
なので、「プログラムで自動化」となる。
この考え自体は間違ってはいない。しかし、手法を誤ればスパムサイトを大量生産するだけだ。
昨今は、ブログやhtmlタグ手打ちサイトや出来あいのツールを使って作ったサイトで収益を上げるのに限界を感じた、あるいはさらなる収益UPを目指す、というのが目的でアフィリエイターの中にもプログラムを書いてサイトを構築する人が増加傾向にあるが、プログラムを作れば簡単に稼げるかというとそんなことはありえない。

本書でも述べられている通り、プログラムを組んで簡単に稼げるならば、世のプログラマーは今頃、全員億万長者である。現実はそんなことはない。
(中略)
プログラムを組んで大量にページを作成しても、現在のGoogleやYahooなどの検索エンジンはとても賢く出来ており、「プログラムで自動生成されたサイト」とすぐに見抜く。本書で紹介されているように、APIを使ってプログラムを組んでも、もととなるデータは別の企業が提供したものであり、一般的には大メディアである。APIを使って構築されたサイトは既に山ほど存在しているので、元の大メディアのデータを使った単なる「類似サイト」、APIを使った膨大なサイトのうちの一つと見なされる。こうしたサイトは一時的には検索エンジンのインデックスに登録されても、やがてペナルティを与えられてネットの彼方に永遠に沈む。
さらに言うと、API提供元の大メディアに非リンクを大量に与えて、API提供元に有利になるだけである。


この本を読んでプログラムを覚えたての頃は、いろいろなことを試したくなり、APIを駆使して商品リンクを並べたショッピングサイトを作りたくなるだろう。

だが、そんなWebサイトは既にごまんと存在し、ニッチなカテゴリで複数のAPIを使ってマッシュアップしたWebサイトを作ったとしても、そうしたWebサイトは似通ったWebサイトのひとつであり、上記に記した通り、検索エンジンはスパムと判定し、SERPs(検索エンジン検索結果)において奈落の底に突き落とす。

プログラミングによりアフィリエイトサイトの更新自動化をしたい人には有効ではある本書だが、アフィリエイトの外部環境を変化させるトリガーの一つになりうる可能性があるということも忘れてはならない。


アフィリエイトは、SEOをめぐる検索エンジンとのいたちごっこの歴史である。

1. アフィリエイトブームの到来(2004〜2005年)
HTMLタグを自分で書いてWebサイトを組むことに抵抗がある人向けに、比較的簡単にWebサイトを製作することができるブログなどのCMSを使うことを奨励、何を記事にしたらわからない人向けには自分の体験を記事にせよと商品レビューを書くことを勧めるアフィリエイト書籍が多く出版され、ASPもキャンペーンをした。アフィリエイトブームが訪れたが、その半年〜1年後にはGoogle,Yahooともに検索エンジンのアルゴリズム更新時に、段階的にアフィリエイトサイトを一斉に排除した。そしてブームは終焉を迎えた。

2. スパムサイトの大量発生
その頃、ワードサラダなどの記事を生成するツールが出回ったことから、無料ブログなどを中心にこうしたツールを使って広告収入を得ようとするスパムサイトが大量に発生。やがてこれも検索エンジンが排除した。

3. モバイルアフィリエイトへの大量参入(2009年)
ガラパゴスケータイ向けのモバイルサイトについても、2009年以降、大々的にセミナー等が行われ、ASPもキャンペーンを行ったことから参入者が激増した。しかしながら、モバイルサイト特有のデザイン・ファイルサイズの制限から、どれも似通ったサイトが大量発生。やがてこれらのモバイルサイトもスパムとして検索エンジンが排除した。

4. プログラムによる更新自動化サイトの排除(2010年〜2011年)
約1〜2年前からプログラミングによりWebサイトを作成することを、これまでレビューブログ中心にやってきたアフィリエイターの中で取り組む動きが活発化した。以前からもプログラムによる更新自動化サイトは多数あったが、セミナー開催やツールなどの提供によりプログラミングが手近なものとなり、さらに更新自動化サイトが大量に発生。そして検索エンジンはこれらのWebサイトも排除した。



つまり、「次はこれだ!」「次はこれが来る!」と提示されたものに多くの者が飛びつき、多くの似通ったアフィリエイトサイトが製作された結果、検索エンジンはその都度、多くのアフィリエイトサイトを有効なコンテンツではない「スパム」として排除してきたのである。

レビューブログやモバイルサイト、プログラムによる更新自動化サイトであっても、検索エンジンのアルゴリズムや人間による判断としても有効なコンテンツとして認識され、着実に収益を上げ続けるWebサイトは存在する。だが、検索エンジンがこれまでアフィリエイト側から提示されてきた「次なる一手」をことごとく排除してきた事実を鑑みれば、検索エンジンはアフィリエイトの多くをスパムとして認識していると断言できる。

従って、本書を購読し実践した人のなかには結果的に検索エンジンにスパムと認識されてしまうWebサイトを製作する人が少なからず出てくるだろう。

本書を購読して実践された結果、懸念として考えられるのは、スパムでしかないプログラミングによる更新自動化サイトがさらに大量発生する結果、検索エンジンによるアフィリエイト排除が強化されることである。上記1〜4の次の5の段階として、さらなる排除強化がなされるということだ。




ここでアフィリエイター側の取り組み方に視点を移して論評する。

アフィリエイトは、サラリーマンの副業や主婦層の手軽な小遣い稼ぎの手段として注目を集め、絶大な支持を得てブームとなった。

その契機は上記1で示す通りだが、その後も提示されてきた「次なる一手」に誰もが飛びついてきた。
アフィリエイトはひとつの市場として形成されるビジネスではあるが、日本に100万人以上存在するアフィリエイターは真の意味でのビジネスとして考えていない者が大多数なのが現実だ。バナーやテキストリンクをブログ記事に貼り、ちょこっとコメントを書いて後は放置。そのくせ「ちっとも稼げない」と嘆く。挙句の果ては「もっとラクに稼げる手段が欲しい」と努力もせずに懇願し、要望する。

しかし、すべてがお膳立てされるビジネスなどは世の中にはありえない。ビジネスのノウハウというものは、ほとんど明かされることはない。

書評「本気で稼ぐための「アフィリエイト」の真実とノウハウ」
ノウハウが全て公開されるなどということはありえない。本当に稼げるノウハウというものは、公に出ることはない。全てを公にするということは、それは自分の事業領域を浸食されるということに他ならないからだ。一般的には、公にされる情報というものは、自分がある程度のポジションに立っており、自分が公開しても困らない程度に明かされるヒントか、既にネットや本で知られている情報か、既に役に立たなくなっている情報だ。

合理的に考えて、稼げるのはこうしたノウハウ情報に飛びつく人たちではなくて、セミナー主催者や書籍の著者などのノウハウ情報を提供する側に立つ者だけである。

本業や家事をこなしながら副業としてアフィリエイトをやるのだから、そんなノウハウ・技術を習得する時間などないと言う意見もあるだろうが、副業として取り組む人の中にも収益を上げ続ける人はいる。そうした人は、自分で工夫して時間を作り、コツコツと諦めずに取り組んだ結果、継続して実績を上げている。

アフィリエイトに限らずどんなビジネスにおいても、実績を上げ続けることができる者は外部環境の動きに目を配り、誰よりも先に察知し、「次なる一手」が公となる前に自分で考え、誰にも知らせずに誰よりも先に取り組むからこそ、先行者利益を得ることができる。

アフィリエイトにおいて、お膳立てされた(後述するように、わずかな期間を置いてその手法は通用しなくなる)ビジネスノウハウとしての「次なる一手」が次々と提示される理由は、シンクタンクによりアフィリエイト市場の拡大が予測されつつも、検索エンジンの動向や一般社会のアフィリエイトに対する厳しい視線、広告主側の意識の変化などの外部環境の変化、一向に収益を出すことができないと諦めて次々に脱落していく参加者の増加、従事時間がとりにくい副業層の活動停滞により、市場の縮小あるいは市場飽和が懸念されることから、アフィリエイトの提供側(主にASP、コンサルタント)が「次なる一手」として施策を繰り出して活性化させるためである。

しかし、お膳立てされたビジネスノウハウが提示されること自体、真のビジネスと成り得ていない証左である。なぜなら、本来すべてがお膳立てされるビジネスなどは世の中にはありえないのだから。アフィリエイトの仕組みを提供する側(ASP、広告主等)はビジネスとして取り組むが、仕組みを利用しようとする側(アフィリエイター)の意識のほとんどがビジネスライクではないのだから、アフィリエイトがひとつの市場として形成されるビジネスであっても、いつまでたっても真のビジネスとは成り得ない。

アフィリエイターのほとんどは、アフィリエイトに十分な時間をとることができず、副業として取り組む者である。この層の人たちに向けた活性化手段としてこれからも「お膳立てとしての次なる一手」は提示される。

しかし、「次なる一手」が提示されるとき、実はその「一手」を使った手法はピークを迎えている、あるいはピークを迎えつつある。

公になってから行動していたら遅い
書籍やセミナーで情報やノウハウが公となったとき、その分野はピークを迎える。

公となっている時点では、ピークの一歩手前か、ピークの真っただ中か、ピークを既に過ぎた後だ。いずれにしろ、公となったときには、あまり間を置かずにピークを迎える。

なぜ、公となったとき、すぐにピークが過ぎ去るのか。一般大衆に公となったとき、先行者は既にその市場を抑えてしまっている。公で取得した情報やノウハウで後発の者が次々と参入してくるが、先行者が蓄積してきたノウハウや実績に敵うことはほとんどないので、成果は微々たるものだ。その中であきらめずに試行錯誤を繰り返して事業成果を出せる者はごくわずかだ。

公となる以前に、その市場は既に寡占状態となっている。後発者は寡占状態のおこぼれを頂くという格好となる。インターネットビジネスの場合は少し事情が異なる。検索エンジンに依存せざるを得ないインターネットビジネスの世界では、同じようなデザイン構成、商品・サービス構成、文言のWebサイトばかりがひしめき合うこととなる。

この場合、SERPs(検索結果表示ページ)の品質低下を防ぐために、検索エンジンが特定のカテゴリのWebサイトを排除することがある。公となったあとで後発の参入者が激増すると、その市場は似たようなWebサイトだらけでかつ、価値のないWebサイトが検索上位に寡占される状態となり、検索品質が低下するためだ。

このため、一般大衆に向けて公となった場合、後発の参入者が続々とWebサイトを公開した結果、検索エンジンはその分野のWebサイトを排除するようになる。そしてピークは過ぎ、ブームは過ぎ、撤退者が増える。これはPCでもモバイルでも同じだ。モバイル検索エンジンは数年前までは精度が低かったが、現在は毎日のようにindexが更新され、アルゴリズムも検証を繰り返しながら更新され、精度が高くなっている。このように外部環境から受ける影響をモロに受けやすいのがインターネットビジネスである。

公となってから、その事業に取り組んでいては既に遅いのだ。後発として一斉に新たな参入者が雪崩れこむ状況下では、後発者のほとんどは成果をほとんど上げることができない。


ようするに、困難は伴うだろうが公になる情報を待たずに先に取り組まない限り、成果を得ることはごくわずかだ。お膳立てされた「次なる一手」が提供されたとして本書に飛びついたからと言って、誰もが成果を得られるわけではないという最大の理由はここにある。

藁をもつかむ気持ちでビジネスのピークを過ぎる間近に出された書籍やセミナーに飛びついた時点で、その人はビジネスに乗り遅れた落伍者であると言ってもいい。



本書の論評に戻るが、プログラムを組んで更新を自動化するアフィリエイトサイトを効率よく製作したい人には本書は有効となるものである。だが、使い方を誤れば、過去繰り返されてきた検索エンジンによる排除が強化され、自分の運営するWebサイトだけでなくアフィリエイト市場全体に影響を与えかねないということも、認識しておくべきである。

アフィリエイトサイト運営者の多くは、自らの運営するWebサイトがスパムだという認識は持ってはいない。しかしながら、第三者の目から見て、インターネット利用者の立場から見るとアフィリエイトも情報商材と等しくスパムを撒き散らす胡散臭いビジネスと見られていることが多い。

アフィリエイト市場を健全なものにするのも悪くするも当事者の行動次第である。



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posted by しん at 19:11 | Comment(0) | TrackBack(0) | 書籍 はてなブックマーク - 書評「アフィリエイターのための Web APIプログラミング入門」
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