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2009年11月01日

成功は一日で捨て去れ

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成功は一日で捨て去れ

成功は一日で捨て去れ」を読了。


本書はユニクロ、g.uなどを運営するファーストリテイリング社長の柳井正氏が記した著書である。主に、フリースブームとなった1998年以降から現在までの軌跡とともに、柳井氏自らの思想、理念を語るものだ。

ユニクロはフリースブームが落ち着いた後、年間売上げを一時期減少させ、食品事業Skipなどを手掛けたりするなどして端からみると迷走しているかのように見えた。本書でも書かれているが、ユニクロ手法を食品販売に導入しようとして実践した、高品質な野菜を販売するSkip事業は失敗に終わったが、その後は一般の人にも知られる通り、衣料販売においては「ユニクロ一人勝ち」などと言われている。

しかし、柳井氏曰く、これは「ユニクロ一人勝ち」ということではなく、単に「不況に負けない」事業を作り出しているに過ぎないという。現在のユニクロは小さな努力の積み重ねで店舗運営や商品を改善し、売上げを上げ、収益を改善し、規模を拡大してグローバル展開した結果だ。

ユニクロはフリースブームが終わった後、売上げをおとして食品事業を手掛けたりしたことでマスコミに叩かれたが、実は本当の危機はその先にあったという。柳井氏が社長を退いた後は規模が大きくなったが故に大企業病となり、「このままでは会社が潰れる」と思い社長に復帰したとのこと。山口県の小さな町の個人事業であった洋品店を親から引き継ぎ、ここまで大きくした企業をみすみす潰すわけにはいかないだろう。

柳井氏をテレビのビジネス番組で見かけることがたまにあるが、「はやく失敗すること。そしてそこから学んで先に進むこと」という言葉をよく聴く。これは食品事業の失敗など、数多くの失敗を繰り返してきた本人が身に沁みて得た処世術だ。柳井氏の前著のタイトルは「一勝九敗 (新潮文庫)」。このタイトルは「はやく失敗すること」からきていると言える。また、社名のファーストリテイリングも、「すばやい小売業」という意味からするに、スピードを重視し、ダメだったら潔く撤退、あるいはすばやく軌道修正するという意思から来ている。

ユニクロは現在、アメリカ、フランス、中国、韓国などに進出し、さらにファーストリテイリンググループとしてもM&Aにより海外に多くの事業を持つグローバル企業となった。2020年には世界で一番革新的で経営効率がよい企業となり、売上高5兆円、経常利益1兆円を達成する目標を持っている。もはや「しまむら」やGMS(ジャスコなどの大型スーパー)はライバルではなく、GAP,H&M,ZARA,FOREVER21などの海外アパレルチェーンがライバルだ。ここまで大きくなったのには高い目標と掲げ、それに向けてどうすすめるかということを経営幹部だけではなく社員までに徹底して行動しているからである。

柳井氏は松下電器(パナソニック)創業者の松下幸之助、経営コンサルタントのP.F.ドラッカーの経営思想に感銘しているが、やはりすぐれた経営者が師事する人はそこに行きつく。ファーストリテイリングの経営方針もそれに従っているなということがよくわかる。

と、このような本は端からみると不況に苦しむ中小零細企業や個人事業主には関係ない、雲の上の話かと思うことはない。本書のまえがきには、不況に苦しむ多くの企業経営者やビジネスマンの方々の参考とし、「挑戦」する心を取り戻すきっかけになって欲しいと書かれている。

本書には自分の事業をよりよくするヒントがたくさん掲載されている。
本書タイトル「成功は一日で捨て去れ」の通り、いまの成功は一時的なものであり、そのまま安定志向、現状満足ならやがて死(廃業)を迎える。成功しているかに見えるが、実は失敗しているのかも知れないと考える。従って、常に挑戦し改革し続けなければならない。

高い目標を持つ。高い目標を持てば今現在は夢物語でも、それにむけてどうすればよいかを真剣に考え着実に駒を進め実績と経験を積み上げていけば、目標に達する。逆に低い目標を持つならば自分の可能性をせばめてしまう。高い収益目標を持つならばそれに向けた努力を積み重ねることは可能であり、同時に成果は着実に積み上がっていくものだ。小遣い稼ぎや副業レベルでよいとするならば、やることは全て中途半端なものとなり、小遣い稼ぎや副業レベルのレベルにさえ達しない。


自分のことを言えば、現状満足などありえない。現在よりもはるかに高い目標を掲げている。もっともっと上へ行かねばならない。もっともっと先へ進まねばならない。小手先で稼ぐことなどは考えず、「顧客の創造」という思想のもとに新たなイノベーション、新たな仕組み、新たな価値を市場に提供することを是としている。インターネットの世界はスピードが早く1年先がどうなっているかなど想像もむずかしい時代だが、こうなったらこうする、このときはこうするというように臨機応変に対応する指針はある。しかし、3〜5年後の自分自身はこうなっているという確固たる目標を掲げている。そしてそれに向けて日々挑戦をしているところである。

 

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5 柳井氏を名経営者と謳う本を読み本書を購入
4 本書出版の意図するところ
5 ユニクロの進化と柳井氏の凄さを実感!
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5 ユニクロ発展の理由がここに


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5 成功者の実体験録


「無駄に生きるな、熱く死ね!!」



 
 


タグ:書評



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posted by しん at 09:51 | Comment(0) | TrackBack(0) | 書籍 はてなブックマーク - 成功は一日で捨て去れ
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