掲載している記事、イラスト、画像など、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます。
Copyright (C) レビュログ☆リターンズ All rights reserved.  ゆっくりしていってね!!!(免責事項)



2009年08月16日

長崎の精霊流しで諸行無常を感じるの巻

HOME > この記事



昨日、思い立って、長崎市の精霊流しを見に行ってきた。

前日の長崎地方の天気予報が雨100%だったので、今年は無理かなと諦めていたところ、翌朝の地元の天気が曇となり、当日の長崎の天気予報も曇りだったので、即決で昼からクルマでお出掛け。

「ETC休日割引、どこまで行っても1000円」の恩恵を受けて長崎市まで行ってきた。複数人で同乗して行ったので、1人当たりにするとかなり割安。高速道路上は関西や関東圏ナンバーのクルマが多数走っていた。



長崎県の精霊流しは、長崎市だけではなく、島原市、佐世保市など各地域で行われる。お盆の15日のみの行事だ。

精霊流しは全国各地にもあるが、長崎が他の県と違うのは爆竹を派手に鳴らして送るところ。これは長崎市の新地中華街に象徴されるように、中国の影響を強く受けているのだが、当初は他の都道府県と同じく、ごく普通の精霊流しだったようだ。港を持つ国際貿易都市ならではの現在の形となったのは、昭和30年代以降とのこと。

精霊流し 長崎市



午後6時、長崎市の市街中心部は交通規制が始まり、精霊船を漕ぐ担ぎ手が爆竹を盛大に鳴らしながら練り歩き始める。

この日、長崎県内では約4000隻、長崎市内では約1400隻の精霊船が出隻したとのこと。
約1400隻の精霊船が次から次にやってくる様子は、はじめて見る者にとっては正直、驚きの連続だ。



精霊船といっても、長崎市に流れる川や海に流すわけではなく、車輪をつけた台車に船をかたどったものを載せ、公道上を練り歩く。



そして、練り歩くといっても、まるで政治家の牛歩戦術のようにのんびりしている。大量の爆竹に一気に火を付け、大轟音を鳴らしたり、打ち上げ花火をしたり。

そんな光景が長崎市のあちらこちらに繰り広げられる。交通規制を敷いた道路だけでなく、普通に市電やクルマが走行している道路上でも爆竹を豪快にかき鳴らしながら精霊船を漕ぐ様子は夢のように壮観だ。

まだ日が暮れないうちから精霊流しは始まるが、日が暮れたときのほうが提灯の明かりや爆竹の光で、いっそうのこと幻想的である。



精霊船の担ぎ手や法被姿の遺族は皆、耳栓をしている。大量の爆竹をずっと至近距離で鳴らすので耳栓は必須だ。もちろん精霊流しを見る者も、知っている人は耳栓をしている。自分たちも事前に耳栓が必要という情報を得ていたので、耳栓を持って行った。あとは団扇とペットボトルに入ったミネラルウォーター。九州は夜も暑いので水分補給や団扇は大切だ。ずっと屋外で立ちっぱなしなので、なおさらのことそれらは欠かせない。


精霊船は、長崎の港まで練り歩く。
昔の船は竹や藁を縄で結ってあるため、浮くので実際に海へ流していたそうだが、海に入った担ぎ手が亡くなったり、海上で船が燃えるなどの事故があり、明治4年に船を海に流すことは禁じられたそうだ。現在では、長崎港まで練り歩き、「流し場」と呼ばれる場所で解体ブルトーザーが精霊船を解体して産業廃棄物運搬トラックに積載している。ここで霊に別れを告げるのだが、ブルトーザーが精霊船を解体するこの光景を見てしまうと、かなりの無常感を感じてしまう。



精霊流しは、夏の長崎市の風物詩として定着しているが、お祭りでも、観光イベントでもない。実際はお祭り騒ぎのように爆竹をかき鳴らして練り歩くのだが、精霊船には家名と故人の肖像画や遺影を船の先頭に掲げている。船の上部には「西方丸」「南無阿弥陀仏」などの文字。「西方」とは「西方浄土」のことを指す。西(ガンダーラ)のほうにある極楽浄土のことだ。
精霊流しとはは、初盆を迎えた故人を極楽浄土に送り出すという厳かな行事だということを改めて認識させられる。

鉦(かね)を鳴らし、「チャンコンチャンコンドーイドーイ」という掛け声とともに練り歩くさまは、死者を偲びあの世へ送り出す、現代に残された貴重な風習なのだ。



この精霊流しをずっと見ていると、さて自分がいつか送られる番となったときには、このようにきちんと送ってもらえるのかという思いがよぎる。(もう人生の折り返し点にきていると思うから、この歳になるとそれなりの死生観があるのだ。)

そのためには、生きているあいだの精進と徳を積むことが大切なのだなぁと、精霊流しを見てしみじみ思ったのであります。


あぁ、諸行無常。



精霊流し
精霊流し
posted with amazlet at 09.08.16
さだ まさし
幻冬舎
売り上げランキング: 311011




 
 


タグ:



ブックマークに登録 >> ブックマークに追加する
posted by しん at 10:31 | Comment(0) | TrackBack(0) | はてなブックマーク - 長崎の精霊流しで諸行無常を感じるの巻
"応援ポチッ"などの意味のないコメント、宣伝、SEO目的と類推されるコメントは削除します。

この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。